ベルリン・フィルと子どもたち
ベルリン・フィルと子どもたちを見ました。
ベルリン・フィルの芸術監督、サー・サイモン・ラトル(サーがつく!)が発案した教育プログラム、それは普通の子供たちがバレエ曲を踊る「ダンスプロジェクト」でした。
そして、ダンス経験に乏しい子どもたちが実際に集められ、ベルリン・フィル演奏のストラヴィンスキー「春の祭典」にあわせるべく、ダンスレッスンが行われます。
ベルリン・フィルと子どもたちに出演するのは、どちらかというと恵まれない環境に育った子どもたちばかり。
子どもといっても、8歳から20歳までなので、ひとくくりにはできないけれど。
アフリカの内戦で両親を失い、一人ドイツに渡ってきた男の子、勉強ができないので落ちこぼれ気味の女の子、人と接するのが苦手という繊細そうな男の子、等々。
そんな子どもたちを追った6週間。最初は本当に大丈夫なのかなと思える緊張感のなさ、やる気のなさ。私語も多いし、集中力に欠ける。
それが、3週間目あたりから徐々に変化していきます。プロジェクトへの取り組み方、人との接し方、それとともにダンスの質も変わっていくのが見所です。
すごくいい映画だなーと思える反面、この子どもたちの将来は、一体どんなだろうと思ったりもしました。ベルリン・フィルとの競演をきっかけに、まっすぐに、たくましく生きていく子も多いだろうけれど、ちょっとネガティブに考えると、結局何も変わらない、変えられない子どももいるんだろうなと。
こんなことを考えたのは、昔見た、ヴィターリー・カネフスキーの「ぼくら20世紀の子供たち」を思い出したせい。ロシアのストリート・チルドレンを描いたドキュメンタリーなのだけど、カネフスキーの前作「動くな、死ね、甦れ!」に主演した少年は、この映画では殺人犯として刑務所にいる。なんかせつない映画だったっけ。あの子たちは今、どうしてるんだろう。
あと、フィッシュマンズの歌詞も思い出したりして。
「10年たったらなんでもできそうな気がするって。でもやっぱりそんなのウソさ。やっぱり何もできないよ。僕はいつまでも何もできないだろう。」
でも、こんなネガティブなことを書きつつも、「ベルリン・フィルと子どもたち」はやっぱりいい映画だし、このプロジェクトはすばらしいものだと思いました。
この子どもたちは、ずっと公演後の大きな歓声と拍手を宝物にして生きていくことができるわけだし。
あー、「ベルリン・フィルと子どもたち」姉妹編である、「春の祭典 ダンス・パフォーマンス篇+オーケストラ演奏篇」を見逃してしまったのが、本当に悔やまれます。またどっかでやらないかなぁ。
・ベルリン・フィルと子どもたち
・ぼくら、20世紀の子供たち
・動くな、死ね、甦れ!
参考blog
・A Confucian Confusion
・Pocket Warmer
Posted by sbt at Gennaio 30, 2005 | ヨーロッパ映画
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